スポーツ競技者のトレーニングを考える上で基本となるのが
「競技特性」です。
その競技種目で要求される身体能力はどのようなものであるかを考える必要があります。
その要求される身体能力によっては、通常のトレーニングではNGであることも
場合によってはOKである場合があります。
例えば、水泳選手にラットプルダウンを指導する場合に通常では肩を下げた状態を
キープしながらトレーニング動作を行いますが、肩甲骨の動きを意識させるために
肩や肩甲骨の可動域全体を使ってトレーニングさせることがあります。
また、サッカーやバスケットボール選手にフロントランジを指導する際に
セットの中でいくつかは、つま先の方向を通常のまっすぐではなく
少しずらして行うことがあります。
実際に競技中はきれいに膝とつま先がまっすぐになっているという場面が少ないためです。
フォームを変えることによって怪我が発生する場合は当然NGですが
スポーツ中には体の動きを完全にコントロールすることが難しいことが多いものです。
競技力を向上させるためのトレーニングでは、その競技種目を観察して分析し
プログラムを組み立てていく必要があります。